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STORY

鳥栖高校の吹奏楽部の先輩・後輩だった月と芙美華。芙美華が高校を卒業すると芙美華は短大へ、月は地元の学習塾へ就職する。そして芙美華が告白し付き合いが始まった二人。月、23歳、芙美華19歳の夏だった。

 

交際は順調に思えた2年目のクリスマスイブの夜、芙美華にプロポーズした月。幸せの絶頂にいた二人。ところが次の日の雪が降り積もるクリスマス夜、何度も電話してくる芙美華の様子に異変を感じた月がいつもの待ち合わせの場所に行くと、雪の中凍えそうな芙美華が雪の中、腰を下ろし震える芙美華がいた。

「お母さんが指輪返して来いって。どこかへ二人で逃げよう」

そして芙美華を連れ、二人の逃避行が始まる。しかし母親思いの芙美華を思う月は家出三日目に芙美華を連れて戻る。しかしその夜、自殺を図る芙美華。それを見つけて泣き叫ぶ妹の茜。

「なんでこがんことにならんばとよ?お母さんたちがあげん反対するけんやん」

発見が早く大事には至らなかった。少しずつ体調も戻りかけた正月過ぎ、月が芙美華に駆け落ちしようと持ちかける。そして待ち合わせた新幹線のホーム。しかしそこに現れなかった芙美華。月が一人、車に戻ると運転席には一枚の手紙と婚約指輪が残されていた。

「ごめん、ツッ君のこと誰よりも好き。ツッ君と別れるなんて嫌。でもお母さんの悲しむ姿見るのはもっと嫌だから、ツッ君との結婚、諦める。ごめんなさい、芙美華。誰よりも本気で恋したツッ君へ。」

結局、別れるしかなかった二人。最後の1日は二人が出会った長崎にある海沿いのカフェが良いと芙美華に誘われた月。

​そして2年後の春、月が美容室にいる時、不意にラヂオから流れたメッセージに固まる月。それはその日に結婚する芙美華からのメッセージだった。すぐに芙美華の家に走る月。息を切らす月の目の前には白無垢を纏った美しい芙美華がいた。

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